昨年8月にスタートした「ハマコン」。皆さんのご協力もあり、今回記念すべき第10回を開催することができました。記念大会となる今回は、いつもより1組多い5組のプレゼンターに登壇してもらい、それぞれのビジョンや夢、問題意識をプレゼンして頂きました。市民によるイベント、高齢者福祉、あるいは働くママの応援など、幅広いプレゼンが展開され、記念大会にふさわしい内容となりました。
<いわき街なかコンサートで親子が楽しめるイベントを考えたい
今回のトップバッターは、フリーペーパ「朝日サリィ」の編集長を務め、いわき街中コンサートの広報担当をしている曽我泉美さん。市制50年を迎えるいわき市の、50周年記念イベントとして開催される「いわき街なかコンサート」において、家族で楽しめるイベントを企画するため、そのアイデアを考えたいとハマコンに参加されました。市制50年記念の「主役」になるイベントだけに、曽我さんの思いも強いものがあります。
ブレストでは市内の高校生とのコラボが提案されました。音楽のコンサートイベントだけに吹奏楽部と思いきや、農業高校など「食品」に関するカリキュラムや部活動に関わる学生とのコラボ。物販コーナーを作ったり、あるいは野菜で楽器を作ったりと、市内の高校生がつくる物産を媒介に、親子の交流を目指すことになりました。曽我さんも手応えを感じた様子。10月に行われるコンサートも楽しみです。
<マチナカクエストのアイデアを考えたい
2人目のプレゼンター、会田勝康さんのアイデアも「街中」。今年10月から開催されるアートプロジェクト「玄玄天」において企画されている「マチナカクエスト」という子ども向けの町歩きRPGについてのアイデアを募集したいというプレゼンです。マチナカクエストは、子どもたちが街のなかで色々なミッションをクリアし、そこで得られたゴールドをゲットできる設定ですが、そのゴールドの使い道を考えたいとのこと。
会田さんはゴールドを仮想通貨として考えており、ブレストでもその有効活用法についてアイデアが出されたようです。まずはベビーステップとして街中のお店のお手伝いすることでゴールドがもらえるという一日店員ゲームを企画することに。そして「玄玄天」では、八百屋で野菜や加工品と交換できるようにするなど、いわきの物産を有効活用し、子どもと地域の物産と街を繋げるイベントにしたいと今後のビジョンを語って頂きました。
<いわきの子育てママの笑顔を増やしたい
3人目のプレゼンターが、常磐病院の看護士である高崎順子さん。同病院の充実した母親支援策を紹介しながら、病院内だけでなく地域全体で母親を支援していく体制を作りたいとプレゼンしました。働くママたちが笑顔になれば子どもたちにも余裕が生まれ、教育にも充分な時間が割けるようになるため、少子化対策や人材育成にも繋がると持論を展開。いわきの働くママたちの笑顔を増やす案を集めたいと訴えました。
ハマコンには働くママはもちろん子育て中のパパたちも応援者として参加しています。幅広い意見が交わされたようです。そこで出されたアイデアは、ママ自身がリフレッシュできる教室やサークルを企画するということ。そこで高崎さん。まずは自分の職場にいる同僚ママたちにリサーチし、どのような教師やサークルが求められるのか徹底リサーチすることになりました。会場に来ていた院長先生もOKとのこと。早速動きがありそうです。
<高齢者の買い物支援を考えたい
プレゼン4人目はいわき市ないで理学療法士として高齢者福祉に関わる鯨岡栄一郎さん。訪問介護のプロである鯨岡さん。担当である常磐地区の高齢者の自宅を訪問するたびに、街中をしんどそうに歩き、買い物をしているお年寄りをよく見かけるそうです。訪問先でも「買い物できることが一人暮らしの生命線」だと強く感じるとか。そこでいわき市独自の買い物支援ができないか、そのアイデアを考えたいとハマコンに参戦しました。
現在、日本国内には「買い物難民」になってしまっている人が600万人もいるそう。しかし、買い物に行けない人が増えるということは、地域のスーパーにとっても死活問題になります。そこで、地域のスーパーに働きかけ、スーパーの従業員に介助者になってもらうことで買い物客をつなぎ止めようというアイデアを採用。早速いわきを代表するスーパーにアポを取り、現場からの動きの必要性を訴えていきたいと話していました。
<第6回フラガールズ甲子園を大成功に収めたい
最後のプレゼンターが、いわきフラガールズ甲子園のスタッフである細川徹さん。フラガールズ甲子園は今年第6回目を迎えますが、今年からいわき市が全面バックアップし、全国の25校からチームが集まる大きな大会に変貌します。しかし、当日の運営スタッフの数が30名ほど足りないとのこと。そこでハマコンでアイデアを考え、一緒に運営を手伝ってくれるボランティアスタッフを集める策を考えたいと話しました。
大きな大会になればそれだけ現場のスタッフの数も増やさなければなりません。そこで、市内のボランティア団体と協力したり、オリジナルスタッフアロハシャツを作成してそれをプレゼントしたりと、様々なアイデアが出されたようです。市民みんなが少しずつ力を出し合えば、イベントが成功するだけでなく地域の「誇り」にも繋がります。ぜひ頑張ってもらいたいですね。
同じく司会でユアサさんとタッグを組んで頂いた長谷川キャシーさん
浜魂公認チャリティアイドル「浜娘s シーサイドシスターズ」の歌と踊りあり
ブレストでは真剣に、そして遊び心を大事にアイデアを出し合いました
今回のプレゼン、いかがでしたでしょうか。イベントに関するプレゼンが3件、そして働くママに対する支援も福祉と考えれば、鯨岡さんの買い物支援と合わせて福祉案件が2件ということになります。イベントは、やはり今年いわき市が市制50周年を迎えることが繁栄されてのことですし、その一方で、働くママや高齢者に対する社会的なサポートが求められているという現実も考えさせられます。まさに浜通りの「縮図」といっていい回となりました。
また、第10回の記念会ということで、たくさんの方々に集まって頂いたほか、司会には、第1回からハマコンを支えて頂いているユアサミズキさんと長谷川“キャシー”久三子さんに担当して頂きました。運営も、タタキアゲジャパンの会員の皆さんに支えて頂いています。改めて御礼申し上げます。みんなで作る「ハマコン」という形が、10回目にしてようやく定着してきたこと、実行委員会として本当にうれしく思います。
さて、次回の第11回ハマコンですが、初めてとなる「出張」ハマコンとなります。会場は旧田人第二小学校。いわき市の協力でシャトルバスも出ます。みんなで色々なことを語り合いながらバスで移動し、田人の豊かな自然を感じながら、浜通りのこれからを考えられたらと思います。次回のハマコンもご期待下さい!
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