昨年8月に第1回が開催されたハマコン。これまで月に1回のペースで開催してきましたが、このたび12回目の「1周年記念会」を開催致しました。今回のプレゼンテーマはいわきの食、アート、そして工芸と、地域活性にはまさにドンピシャの内容。個性的なプレゼンターに、ブレストもいつにも増して活性化しました。ここでは、その模様を振り返って参ります。

 

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いわきで牛が飼われていることを知ってほしい!

まず初めのプレゼンターが、いわき市三和で酪農を営む草野純一さん。幼い時から牛とともに過ごしてきた草野さん。物心ついたときから酪農家を志し、県内外で経験を積んできました。現在は、食肉用の和牛を育てており、子牛を市場に出荷しています。市場での評価は上々ですが、実はいわき市内で牛を育てている酪農家の存在を知っている市民はあまり多くない。いわきの牛を知ってもらうためのアイデアを求めて今回のプレゼンとなりました。

草野さんが目指すのは、いわきの和牛を思い切り味わってもらう「肉会」の開催。ブレストでは「いわき肉党」の結成についてのアイデアが出され、草野さんもこれに大賛成。さっそく、フェイスブックに肉党のページを作り、牛舎の見学や試食体験などを通じていわき牛の魅力を伝え、最終的には「牛一頭」を使った食のイベントを開催したいと意気込んでいました。品質は折り紙付き。とても反響の大きい動きになりそうです。

 

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いわきとアートをつなげたい

続いてのプレゼンターはアートディレクターの緑川雄太郎さん。アートディレクターとして、さまざまなアートイベントの企画を行ってきた緑川さんですが、アートの魅力をもっといわきの人たちにも知ってもらいたいと、ハマコンに参加されました。緑川さんは、アートの楽しみ方は、FEEL(感じる)、THINK(考える)、 LISTEN(話を聞く)、TALK(作品について語る)の4つが循環していくことだと言います。

そのうえで、その4つの要素が集約されたアートパーティをいわきで開催したいと提案。具体的なアイデアを求めました。ブレストでは「アートかくし」のアイデアが出た模様。自分が「これはアート作品だ」というものを持ち寄り、街のなかにそれらを隠して、それを探し歩こうというようなアートイベントのようです。緑川さんの思想とアイデアがどのように結びつくのか、今後の展開がとても楽しみです。

 

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飯野八幡宮が地域とつながるための「御守り」をつくりたい!

3人目のプレゼンターは平にある飯野八幡宮の飯野さん。飯野さんとプロジェクトを進めるクリエイターの渡辺満正さんによるプレゼンです。今年、建立から950年を迎えるという歴史ある飯野八幡宮ですが、神社のシンボルとも言える「御守り」を身につける人たちが、全国的に減少していることを気にかけている模様。そこで飯野さんは、渡辺さんたちいわきのクリエイターと「オマモリラボ」を結成。いわきならではの御守りの開発を目指しているそうです。

そこで、より「いわきらしい」御守りのアイデアを集めたいというのが今回の主旨。ラボに所属するクリエイターが木工、クラフト、銀細工など多岐にわたることから、誰もが簡単に、世界に1つだけの御守りを作ることができる「御守りキット」を作ってみてはどうかというアイデアが採用されました。ただ飾るだけでなく、自分たちで制作にも関わることで、ご利益のある、そしていわきらしい御守りが誕生しそうです!

 

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ブレストにあたり、参加者に御守りのコンセプトを説明する飯野さん

 

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緑川さんのテーブルも積極果敢にアイデアが出されました

 

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今回は60人ほどの参加者が来場。ブレストが活性化しました

 

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誰かの夢が、自分の夢にも重なってくるブレスト

 

第1回プレゼンター小柳正和さんも進捗を報告

第1回プレゼンター小柳正和さんも進捗を報告

1周年の記念回ということで、プレゼンに先立って、第1回プレゼンターの小柳正和さんのプロジェクト報告も行われました。いわきの医療に市民も当事者意識を持って関わっていこうと、第1回ハマコンでプレゼンした小柳さん。今回は、この1年間どのようなリサーチをし、どのような仮説を立て、改善策を考えて来たかを解説。そのうえで、積極的に社会問題に関心を持とうと訴えました。

1年間で、ハマコンは50人近くの方にプレゼンをして頂きました。それだけの夢や思いが可視化されたことになります。今回のプレゼンテーマもそうですが、食、文化芸術、地域課題解決、子育てや医療など、本当に多岐にわたるテーマでプレゼンが行われてきました。小柳さんだけでなく、皆さんそれぞれが、課題解決や目標達成のために少しずつでも動いている、その事実は、とても大きなものだと改めて感じることができました。

そして、もっと大きなことは、誰かの夢を支えようと言う、参加者の皆さんの心意気。これまでに延べ500人以上の方に参加頂いているハマコン。多くの人たちの支えがあってこそ、プレゼンターはアイデアを実行に移すことができます。プレゼンター以上に、誰かの夢を支えようとして下さる皆さんの存在に、大いに勇気づけられた1年でもありました。改めて感謝申し上げます。

さて、次回のハマコンは9月22日の開催。震災復興に関わる「ふくしま復興塾」とのコラボ開催です。より「震災復興」の地域づくりに関するプレゼンになります。プレゼンターの紹介、プレゼン内容などが確定しましたら、またこちらのウェブサイトで公開させて頂きます。皆さん、次回もぜひ宜しくお願い致します!

 

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