高田俊佑くん
磐城桜が丘高校3年
大人と繋がって友人を作りたい
今回のハマコンのプレゼンター唯一の高校生である高田くんのプレゼンテーマは「大人と繋がる」こと。地元高校生による学生団体「CONNECT」のメンバーでもある高田くんは、「高校生だけでやり続けることの限界」も感じているそう。自分の成長のため、そして地域の活性化のためには「高校生と大人の繋がり」を強化することが必要と感じ、ハマコンに参加して自分の思いを語りました。
高田くんたちが参加している学生団体「CONNECT」では、生徒と生徒を繋ぎ合わせる「シャボン玉」のイベントを企画したり、ハイスクール世界サミットなどに参加するなど、いわきで幅広い活動を続けてきました。しかし、企画や運営などは、高校生のアイデアやフィードバックだけでは満足できない部分もあり、「大人の意見もあったほうがよかった」と振り返ることも多いそうです。
また、これから他県の大学に進学するにあたり、生活や進路、就職の不安を抱えることにもなるため、「進学先でも気軽に相談できる人が欲しい」と高田くん。自分を叱ってくれるような大人、尊敬できるような大人、真剣に話を聞いてくれる大人。高校生たちは、実は大人を毛嫌いしているように見えて、大人たちの声を聞きたがっているのかもしれません。会場の「大人」たちも真剣に耳を傾けます。
しかし、今の高校生活の中では、地域で活躍する大人たちと繋がることのできる機会が少ないのも事実。そこでハマコンを通じて自分の思いを発信することで、「どうすれば大人と繋がれるか」の具体的なアイデアを聞きたいと高田くんは訴えます。高田くんの純粋で熱い思いに会場も共鳴。ブレストにもたくさんの観客が集まり、活発にアイデアが出されたようです。
ブレストの結果、高田くんが感じたことは「自分と同じ価値観の人間だけで集まっていても人間力は磨かれない」ということ。自分の考えの違う人や、自分がちょっと苦手だなと思う人と対話をすることが、多様性を受け入れる人間力に繋がり、成長に繋がるのではないかと感じたそうです。同席した大人たちと真剣にそしてにこやかに意見を交わしている高田くんの姿が印象的でした。
しかしなぜそこまで「自分の成長」に強い思いがあるかといえば、「震災や原発事故で生まれてしまったマイナスイメージを払拭して、いわきをどんどん面白くしたいから」だそう。いずれはいわきに戻り、地域のためにどんどん活動したいという強い愛郷心があるからこそ、ここまで貪欲に自分の成長を求めているのでしょう。そういうアツい若者にふれ、一番刺激を受けたのは大人たちかもしれません。
まだ高校生の高田くん。大人たちと酒を酌み交わせるのはまだまだ先のことですが、高田くんが大人になり、さまざまな経験を積んだ後に、「地元に帰りたい」と思ってもらえるようなふるさとを作ることができるか。私たちハマコン実行委員会も、さらに気合いを入れて「面白い浜通り」をつくっていきたいと思います。そしてその暁に、成長した高田くんとおいしいビールで乾杯したいですね。
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