浜魂人 vol.4
浜娘s シーサイドシスターズ
いわきのアイドルとしての自覚

浜魂(ハマコン)に参加して思いをぶつけ、プロジェクトの始まりを宣言した人たちは、今、そのプロジェクトをどのように進め、どのような壁に直面しているのか。新企画「浜魂人(ハマコンジン)」では、浜魂に参加した人たちの「今」をレポートします。4組目は、第3回浜魂で「自分たちに名前をつけて欲しい」とプレゼンしたシーサイドシスターズの皆さん。誕生から2年。すっかり地域のチャリティアイドルとして大きく成長した彼女たちの声を聞いてきました。

 

立ち上げ当初からグループを引っ張るそらみさん。

 

当時はまだ名前すら決まっていなかったチャリティアイドルグループ「シーサイドシスターズ」。もともと別のグループで活動をしていたものの、そのグループが解散することになり、残った小さな子たちが残ってチームを再結成。震災後、各地でさまざまな活動を継続していましたが、そのチームにはまだ名前がありませんでした。そこで意を決して浜魂に参加。第3回浜魂のプレゼンでようやく名前が決定し、少しずつ活動を拡大しています。

現在では、市内外の様々なイベントで、歌い、踊る彼女たちの姿をしばしば見かけるようになりました。この2年の成長は目覚ましいものがあります。

メンバーは、リーダーの夏原そらみさん、立花望叶(もか)さん、早乙女りあらさん。この3人は現在中学2年生。来年度からは受験生という立場で活動に関わることになります。そして、小学生メンバーの森純恋(すみれ)さんと、最年少の姫野ことりさん。現在、この5人で活動しています。

そらみ:今年は本当にたくさんの場所でパフォーマンスさせてもらっていて、この間も、湯本の「湯のまち学園祭」に参加させてもらいましたし、内郷の回転櫓盆踊りでもパフォーマンスをさせてもらいました。平の七夕などもありました。いわきのお祭りにも少しずつ出させてもらって、活動が広がってきたとおもいます。

りあら:パークフェスにもたくさん出させてもらいましたし、それにハマコンのほかのプロジェクトにも参加させてもらったり、イベントに出て盛り上げてもらえないかって言葉をかけてもらえる機会も増えてきました。毎回、すごく貴重な経験をさせてもらっています!

もか:私たちは来年からは受験生なので、塾とかも行きながら稽古しないといけないので大変ですけど、待ってくれているお客さんもいますし、募金など、助けを必要としてくれる人たちもいるし、こうしてたくさん経験させてもらって、軽い気持ちでは続けられないなって思っているので、もっと練習して頑張っていきたいです。

 

チームのビジョンをテキパキと語ってくれたもかさん。

メンバー最年少のことりさん。

 

—浜魂に参加して生まれた変化

シーサイドシスターズは、2015年にチャリティアイドルとして誕生しました。イベントなどでパフォーマンスし、そこで募金を募り、助けの必要な取り組みに寄付しようというもの。あくまで活動はチャリティのため、というものを貫いて活動を続けています。そもそもなぜ普通のアイドルグループではなく「チャリティ」アイドルを結成することになったのでしょうか。

もか:震災後に結成されたチャリティーグループのメインの子たちが就職や進学のために解散することになり、今まで一緒に活動してきた小・中学生で新たに活動しようと結成したのが始まりです。

そらみ:やっぱり震災が大きかったです。震災があって、私たちも福島県の復興のために何かできることがあるんじゃないかって思っていました。それで、笑顔と募金を届けるっていう活動が始まったんです。すみれとことりんは保育園だったよね?

ことり:はい。わたしは震災のときは保育園の年中でした。でもこうして続けることができてすごくうれしいし、自分もすごく成長できたなって思っています。

すみれ:十中八九のメンバーのオリティさんのおかげで、『ソウルメイト 〜大好きな青い海〜』っていう曲と、ボイトレのさき先生のツテで、映画『ワダツミ7』のニンニンさんに 『スタートダッシュ』という楽曲を提供頂き、2曲のオリジナルソングも生まれました。そのほかは、すでにある楽曲で踊らせて頂くんですが、チャリティアイドルだってことを分かったうえで応援してくれる方も多いので、すごくやりがいを感じてます!

 

浜魂公認アイドルとして、毎回イベントを盛り上げてくれているシーサイドシスターズ。

さまざまなイベントにも参加するようになっている。

 

スタートして2年。まだまだ発足から日の浅い彼女たちですが、皆一様に、現場の経験をあちこちで積み重ねてくるなかで、自分自身も成長できたと振り返ります。

ことり:わたしは、活動が始まる前と比べると、ニコニコ笑えるようになったと思います。

すみれ:私も性格が明るくなりました。

そらみ:以前は喜怒哀楽をあんまり出さないほうだったけど、自分が変わった気がします。

もか:今は参加者としてハマコンに出ることも多いんですけど、知らない人と一緒に考えるってことがすごくいい経験になって、自分なりのアイデアや考えを出せるようになりました。こういうことって学校ではあんまりやらないから、ハマコンに参加してきたことの変化も大きいです。

 

性格が明るくなったと語るすみれさん。

アイドルとしての自覚を語ってくれたりあらさん。

 

—いわきのアイドルとしての自覚

来年は、メンバーのうち3人が受験生。これまで通りに活動ができるかは未知数ですが、それでも少しずつ時間を確保し、稽古していく予定とのこと。5人をチャリティアイドルとしての活動に突き動かすのは、地域を背負うことの重みや、アイドルとしての「自覚」かもしれません。

りあら:練習は週末が多くて、お昼過ぎから夕方まではずっと練習しています。部活もあるし、普通に学校もあるし。でも、踊りもまだまだし、歌もまだまだだと思うので、稽古はちゃんとやりたいです。今日はよかったよーとか、ありがとうって声をかけて下さる方もいるし、生半可気持ちではやれないって思うようになりました。

もか:ステージの上でパフォーマンスしていると、見てくれている人たちの顔がよく見えて、終わった時に皆さんがすごく笑顔になってくれるので、多くの人に笑顔と募金を届けるというシーサイドシスターズの役目っていうか、責任があると思っています。そこはメンバーとも話合ったりします。

そらみ:シーサイドシスターズは漢字で「浜娘s」と書くんですけど、浜娘の浜は「浜通り」の浜ですし、今ではいわきのグループだって覚えて下さっている方も多いので、ちゃんとやんなきゃっていうか。でも、みんなに笑顔になってもらいたいので、私たちのメンバーがみんな笑顔でいられるように、これからも楽しみながら活動を続けていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします!

 

プロフィール

シーサイドシスターズ
笑顔と募金を届けるチャリティユニット。様々なイベントを盛り上げたり、震災孤児遺児を見守る会への寄付や、災害の被害にあわれた方々への募金、最近は心臓移植をまつ小さな女の子の募金にも協力中。浜魂公認アイドルとして浜魂を盛り上げる役割も担っている。メンバーは、リーダーの夏原そらみ、立花望叶、早乙女りあら、森純恋、姫野ことりの5名

シーサイドシスターズのプレゼン 第3回ハマコン「私たちに名前をつけて欲しい」

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