小柳正和さん
Midokura社 Vice President of Corporate Development
当事者意識を持って地域医療に関わる
いわき市錦町出身。ソフトウェアの開発ベンチャーで経営企画に携わる小柳正和さんのプレゼンテーマは「いわきの地域医療」について。いわきの医療の問題は、広く市民の知るところではありますが、一般市民の立場からどんなアクションを起こせるかを考えたいと、ハマコンに参加。ご自身の経験や詳細な調査結果などと共に、いわきの医療についてさまざまな問題提起をして頂きました。
2009年に、お父様を肺がんで亡くした小柳さん。東京といわきを何度も何度も往復しながら、いわきの病院での闘病生活を支えてきたものの、「これ以上治療で効果は出ない」と宣告され、自宅でお父様を看取ったといいます。このままでは、いわきの医療は崩壊してしまうのではないか。その時に感じた危機感が小柳さんを突き動かし、仕事の傍ら医療問題を調査する日々を送ってきました。
そこで分かってきたいわきの医療の問題は、非常に深刻なものでした。医師や看護士があまりに少ないため医療従事者が疲弊しており、医師の高齢化も進んでいたのです。また、市民の医療機関に対する要求が日々高まり、いわき市全体が医療従事者に対してブラック企業化していました。いわき市や県、各病院も対策を練っていますが、抜本的な解決には至っていません。
しかし、私たちもいわきの医療の直接の当事者です。そこで、自治体や関係者に任せるのではなく、このいわきの問題をクリアするために市民自ら何ができるかをハマコンで考え、一歩ずつ改善していきたいと小柳さんは訴えかけました。具体的には、若い医師をどういわきに呼び込み、定着させるか。会場の皆さんも直接関わる問題だけに、かなり積極的な議論が巻き起こりました。
その後のブレストでは、夏休み期間中などに首都圏の医学生を家庭教師などでいわきに呼んで、いわきのことを好きになってもらうのはどうかなど、若い医学生に対するアプローチ、マーケティングの必要性が話し合われました。ハマコンでも折に触れ、いわきの医療に関する情報をアップデートしながら、小柳さんの活動をフォローしていければと思います。
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