吉田 みきとさん
いわき市議会議員/公認会計士
いわきに医師を招聘したい
この日最初のプレゼンターは、いわき市議会議員の吉田みきとさん。いわきの医療の問題、新病院の問題に関するプレゼンでした。吉田さんはまず、磐城共立病院に依存しているいわきの医療の現状を解説。さらには、新たに予定されている新病院のコストの問題などを指摘した上で、新たな医師の定着や招聘を促すために市民として何ができるかを考えたいとプレゼンしました。
吉田さんによれば、現在いわき市で建設が予定されている新病院の建設費用は一床あたり5743万円と、通常の民間病院の1600万のおよそ3倍以上のコストがかかると言われています。コストが高いのですから当然オペレーションコストも上がることになり、ゆくゆくは運営が厳しくなり、金食い虫同然の存在になってしまうのではないかというのが吉田さんの懸念。そこで若い医師を呼び、定着を図りながら、病院のあり方を世に問おうというわけです。
例えば、若い医師の獲得に成功している南相馬市や相馬市では、市民が地域医療を支えるボランティアを結成していたり、医師たちとのコミュニティづくりを積極的に行っているなど、実は市民による活動が盛んだそう。もちろん、予算の掛け方に問題はあるにせよ、私たちに市民の側からできることもたくさんあります。医療の充実は私たちの命に関わること。議論も活性化し、地道な活動が始まる予感。
議員らしくわかりすい、そして熱のこもったプレゼンを披露した吉田さん。会場の皆さんも問題の本質を理解できたようです。
市民全体で医師を守り、もり立ててゆく環境がなければ、優秀な医師を多く抱えることは難しいと訴える吉田さん。
自分の命にも関わる問題だけに、会場の反応も良く、具体性のあるアイデアが飛び出した模様。
●ブレストテーマ
現場で頑張っている医師を、市民の側から応援していけるような活動を考えたい。
●吉田さんが絞り込んだアイデア
市民と医師をつなぐ「メディカルカフェ」イベントの定着。
●ベビーステップ
活動に協力してくれる医師を捜す。
これまで舌鋒鋭く新病院のあり方について問題を取り上げて来た吉田さん。問題意識は非常に強く、活動はすぐにでも始めたいということで、早速、現役医師を呼んでの交流会を企画したいということでした。会場の参加者のほとんどが、いわきの医療について漠然とした不安を抱えており、こうして問題がハッキリしたことで、それぞれの参加者が「自分にできること」を模索できると思います。より緊急性の高い企画だけに、我々としても何ができるか、考えたいと思います。
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